離婚調停の費用はいくら?自分で進める場合と弁護士に依頼した場合の違いを解説【弁護士監修】 | 岡山の離婚問題に強い弁護士|西村綜合法律事務所

離婚調停の費用はいくら?自分で進める場合と弁護士に依頼した場合の違いを解説【弁護士監修】

本コラムでは、離婚調停の申し立てを考えている方向けに、申し立てにかかる費用や、弁護士に依頼をするメリット等をご紹介します。

離婚調停は自分で進める?弁護士に依頼したほうが良い?

では、自分で離婚調停を申し立てるとなった場合、最低限必要となる費用のみで調停を進めることができます。

しかし、費用面は最低限で住むかもしれませんが、個人で進める場合にデメリットはどのようなものがあるか、以下でご説明いたします。

自分で離婚調停を申し立てるデメリット

①時間をとられる

調停手続を申し立てる際には、申立書等の提出書類を準備する必要があります。

②精神的に消耗する

調停は申し立て後、調停で話し合いがまとまるか、まとまる見込みがないという段階まで月に1回程度のペースで継続することになります。

調停委員が間に入って双方の話を整理しながら進めてはくれますが、自身ですべて準備をし、 期日に出席することは想像以上に精神的に消耗する作業といえます。

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離婚調停を弁護士に依頼するメリット

調停離婚は、調停委員が中心となって離婚に関する協議が進められていきます。

しかし、「調停委員に自分の主張をしっかり伝えられるか心配」「もし調停不成立になったらどうしよう」と不安を抱えている方がほとんどなのではないでしょうか。

弁護士に依頼することで、そのような懸念を払拭できる可能性があります。

自身の主張を正しく伝えられる

調停離婚で弁護士に依頼することで得られる最大のメリットは、自身の主張を正しく伝えられることです。

弁護士は「離婚を決断した理由は何だったのか」「どのような離婚条件にしたいのか」と細かく聞き出しそれらの情報を整理します。

弁護士は調停の場で伝えておくべき情報を簡潔にまとめてくれるだけでなく、調停離婚を有利に進めるためのアドバイスもしてくれるのです。

不利な条件での調停成立を防げる

調停委員は地域の名主や教師など一般人が選出されているため、法律の知識に長けている人はそれほど多くないと言われています。

しかし、弁護士は法律のプロであるため、依頼人の意向を法律的な観点から冷静に分析し、論理的に伝えることができます

また、依頼人が望まない条件での調停成立などのリスクを回避することができるため、不利な条件での調停成立を防ぐことができる可能性が高いです。

調停離婚の負担が軽減される

調停離婚は、離婚成立まで期間を要することがあるため、当事者は精神的負担を強いられる傾向があります。

調停離婚を弁護士に依頼することで、弁護士が調停委員に対して依頼人の主張を正しく理解してもらい、共感が得られるように話してくれることが期待できます。

そのため、個人で調停を進めるよりも、弁護士に依頼することで短い調停期間で調停成立を実現させることができる可能性があります

調停離婚を弁護士に依頼するメリットのほか、離婚調停を有利に進めるポイントはこちらのページで詳しく解説させていただきました。併せてご覧ください。

調停離婚にかかる費用【弁護士監修】

自分で申し立てる場合に最低限かかる費用

離婚調停を申し立てる場合、以下の費用が必要となります。

①申立て手数料

裁判所に支払う手続手数料となります。離婚調停の場合、1件1,200円が必要となります。詳細は家庭裁判所のWEBサイト等でご確認ください。この手数料については、収入印紙を購入の上、申立書に貼付する方法で納付することになります。

②切手代(予納郵券)

裁判所から当事者へ書類を郵送する際に使用する郵便切手も予め納付することになります。こちらも、各家庭裁判所において指定された金額を収める必要がありますので、事前にWEBサイト等でご確認ください。事件終了後に余りがある場合は返還されます。

③戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)取得費用

離婚の調停には必ず戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)の提出が求められます。そのため、本籍地の役場において、戸籍全部事項証明書を取得することになります。

④住民票取得費用

住民票は必ず提出が必要なものではありませんが、裁判所が住所を確認するために提出を求める場合がありますので、申立時に準備をしておくことが望ましいです。

⑤その他

その他、家庭裁判所に向かうまでの交通費や、証拠資料を提出する場合のコピー代等が発生する場合もあります。

その他請求の申立てにかかる費用

また、離婚だけでなく、他の請求も申立てる場合は、別途費用が必要となる場合があります。この点については、以下で紹介します。

離婚にまつわるお金の問題につきましてはこちらのページにまとめさせていただきましたので、併せてご覧ください。

①申立て手数料

離婚調停は,すでに述べた通り,申立手数料として1,200円が必要となります。離婚調停の中で,養育費,財産分与等について協議をする場合は,別途手数料が追加で必要になることはありません。

ただし,以下の通り離婚とともに別居中の婚姻費用分担を求める場合や,離婚成立後に,単独で養育費や財産分与について調停の申立てを行う場合は,手数料が必要になります。

②婚姻費用分担請求権

婚姻費用分担請求は離婚請求とは別個の請求になります。そのため、離婚調停同時に申し立てる場合であっても,申し立ての際に申立手数料として、1,200円分の収入印紙が必要となります。また,年収を証明する資料が必要となります。源泉徴収票は給与の勤務先に依頼をすると取得できますが,これが得られない場合,自治体の所得証明を取得することになります。

③財産分与

財産分与を単独で申し立てる場合、手数料として1,200円分の収入印紙が必要となります。また,不動産や預貯金などの財産の価額を証明する資料(不動産登記事項証明書,固定資産評価証明書,預貯金通帳写し又は残高証明書等)が必要になる場合があります。この場合は,これらを取得する費用が必要となります。

④慰謝料

慰謝料請求をする場合、手数料として1,200円が必要になります。なお、裁判により請求する際は、請求する金額に応じて手数料が変わってきます。

離婚の際に慰謝料を請求できるか否かについてはこちらのページで弁護士が解説しておりますのでご覧ください。

⑤養育費

養育費の請求をする場合、手数料として、1,200円に請求する未成年者の数を乗じた金額が必要となります。2人以上の未成年の子がいる場合でも申立書は1通でよいですが、手数料は人数に応じて変わってくるので注意が必要です。

⑥年金分割

年金分割を請求する場合、手数料として1,200円が必要となります。

弁護士に離婚調停を依頼した場合にかかる費用

弁護士に依頼する場合、一般的には事件開始の前に生じる着手金と解決後に生じる報酬金が必要になります。また、申立て費用等手続の実費も必要になります。場合によっては、裁判所への出頭につき日当が生じる場合もありますので、契約の際によく説明を聞き、必要な費用を把握することが重要です。

西村綜合法律事務所では、弊所にご依頼を検討いただいている方につきましては初回のご相談を無料とさせていただいております。実際にご契約いただく前に、費用についてご説明した上でご相談者様に判断いただきますので、まずはお気軽に無料相談をご利用ください。

離婚調停が終わったら何をすれば良い?

離婚すること及び離婚条件の合意ができたら,合意の内容が「調停調書」に調停条項として記載されることになります。

離婚調停における裁判所の役割は,離婚調停成立の調停調書を作ることです。そのため,調停調書に記載された内容に基づき,当事者は必要な手続きを各自で行うことになります。

それぞれの手続きには期限がありますので,注意する必要があります。そこで,今回は,離婚調停の成立後にすべき主な手続きについて,説明させていただきます。

離婚届の提出

調停離婚成立の場合と,離婚届の提出をもって離婚する場合

調停成立により離婚手続きが終了する場合には,次の2パターンがあります。

①調停離婚の成立

この場合,「申立人と相手方は,(相手方の申し出により)本日,調停離婚をする。」という合意内容となり,調停成立の瞬間に離婚が成立します。そして,戸籍に離婚の事実を反映させるための報告的意味として,調停届に調停調書を添付して,役所に離婚届を提出します。

 

②離婚届提出による離婚の成立

調停の場で離婚届を作成した上で,申立人または相手方の一方が責任をもって離婚届を役所に提出するという合意内容の調停が成立します。

この場合には,離婚届が役所に提出して受理されたときに離婚が成立します。

この場合には,確実に離婚届を提出することを期待できる一方当事者を,責任者に選ぶことが大切です。相手が離婚届を提出しないという行動に出る可能性もあるからです。

①の場合,戸籍には「離婚の調停成立日」との記載がされるため,調停離婚であることが戸籍上明らかになります。したがって,戸籍から調停離婚したことが明らかとならないようにしたい場合には,通常の協議離婚の場合と同じ記載になる,②の方法が採られることがあります

必要書類と提出期限

両方(①,②)の場合ともに,離婚調停成立の日から10日が提出期限で,本籍地か届出人の所在地の市町村に届け出ます。

報告的届出(①)の場合にも,市役所に設置してある離婚届に必要事項を記載して提出するという点では協議離婚と同じです。

ただし,この場合は,協議離婚の場合の届出とは異なり,夫婦のうち調停を申し立てた側のみが署名すればよく,相手方の署名や証人は必要ありません。その代わりに,離婚成立の調停調書の謄本を離婚届に添付する必要があります。

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離婚後の氏(苗字)と戸籍を決める

婚姻の際に妻が夫の戸籍に入り,氏(苗字)も夫の氏(苗字)に変更した場合には,離婚により,女性の氏(苗字)と戸籍に変動が生じます。日本では婚姻の際に女性が夫の氏に改め,夫の戸籍に入ることが大多数を占めることから,以下では,このパターンを念頭に置いて説明したいと思います。

 

氏(苗字)について

離婚後の女性の氏(苗字)は,法律上当然に婚姻前の氏(苗字)(旧姓)に戻ります(民法767条1項)。

もっとも,婚姻後夫の姓で築いてきた社会的生活への影響等も考慮して,離婚後も婚姻中の氏(苗字)を使い続けたい場合には,市区町村役場に対して婚姻中の氏(苗字)を引き続き使用する旨の届出をすることで,離婚後も婚姻中の氏(苗字)を称することができます

この届出は,離婚届出と同時に又は離婚の日の翌日から3か月以内にする必要があり,また,届出に際して元夫の承諾は不要です(同2項)。

 

戸籍について

離婚後は,原則として,婚姻前の戸籍に戻ることになります。ただし,⑴婚姻前の戸籍が既にない場合,⑵離婚届と同時に婚姻中の姓を称する旨の届け出をした場合,そして⑶離婚届を提出する時に新しい戸籍を作る旨の申し出をした場合(離婚届に新しい本籍を記載することによって申し出を行います)は,自分が筆頭者である新しい戸籍が作られます。

姓を決定するには離婚が成立してから3ヶ月の猶予があります。結婚時の姓を名乗っていた時期が長く職場などに浸透している場合や,姓の変更によって子どもへ影響がある場合等など,状況に応じて慎重に判断するようにしましょう。なお,期限を過ぎてしまうと変更する際に家庭裁判所の承認が必要になり手続が複雑化します。

当事務所は離婚の金銭問題だけではなく、離婚後の生活における手続サポートもさせていただいております。是非一度当事務所にご相談ください。

子供の氏(苗字)と戸籍を決める

女性が離婚した場合とは異なり,両親が離婚しただけでは子どもの氏(苗字)や戸籍は変更されません。離婚届を出したときには,女性だけが戸籍から抜けることになるからです。

また,親権と氏(苗字)には関連性がないため,離婚後,自分と親権を持つ子どもの氏(苗字)や戸籍が異なるという事態が起こり得ます。

子供を自分の戸籍に移したいとしても,離婚届と同時に移すことはできません。

自分と子どもの氏(苗字)や戸籍を同一にしたい場合には,子どもの住所地にある家庭裁判所に対して「子の氏(苗字)の変更許可の申立て」を行うことになります。

子どもが15歳以上であれば子ども本人が申立を行うことになりますが,15歳未満の場合は,法定代理人である親権者が申立を行います。

家庭裁判所で子の氏(苗字)の変更の許可の審判がなされた場合には,家庭裁判所から受け取った子の氏の変更許可の審判書謄本,及び自分の戸籍の戸籍謄本(全部事項証明書)と子の戸籍謄本(全部事項証明書)を添付して,子どもの本籍地か届出人が居住する場所の市区町村役場に「入籍届」を提出します。

入籍届は,子どもが15歳以上であれば子どもが,15歳未満であれば親権者が法定代理人として提出します。

年金分割

年金分割とは,離婚した場合において,一定の条件を満たす場合に,一方当事者からの請求により,婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で決めた按分割合(最大で2分の1)で分割することができる制度です。

調停事項に年金分割の条項が定められた場合でも,年金事務所や共済組合で手続きをしなければ,年金分割の効力は生じません。この手続きは,離婚成立の日から2年以内に行う必要があります。

もっとも,元配偶者が死亡した場合には,離婚から2年を経過していない場合であっても,その事実を知っていたか否かにかかわらず,死亡から1ヶ月以内が期限となります。

そのため,年金が問題となりやすい熟年離婚の場合には特に注意して,離婚後速やかに手続きを行うことをお奨めします。

 

⇒詳しくは、コラム:年金分割はどんな制度?離婚時の年金の分け方についても併せてご覧ください。

 

その他の手続き

・健康保険の切り替え(配偶者の健康保険の扶養家族となっていたときに限る)

・年金の被保険者資格の変更(国民年金の3号被保険者であった場合に限る)

・各種公的身分証明書の氏(苗字)・本籍地の変更

・自動車や不動産の名義変更(氏(苗字)の変更に伴い,登記・登録の氏名変更をする場合)

・金融機関の口座,クレジットカード,保険,電話等の氏名や住所の変更 等

離婚調停のご相談は西村綜合法律事務所へ

離婚調停は、ご自身で進める場合手数料自体は数千円程度で収まることが多いです。

もっとも、書面作成、資料の収集、裁判所への出頭等、すべてを自分で行うことは負担が非常に大きいものとなります。

また、当事者同士で進めると、感情的になって議論がかみ合わなくなり、解決までの時間がかかってしまうケースもあります。調停手続に関しては、進め方や見通しも含め、ぜひ一度、法律の専門家である弁護士へご相談することをお勧めします。

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